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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第8章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を離さない Ⅱ**


息をするのも忘れそうになった頃、ようやく先生の唇が離れていった。


離れたのに。
さっきまで触れていたところが、まだ熱い。

先生の顔も、すぐそこにある。
少し動けば、また唇が触れてしまいそうなくらい近い。


前のキスはもっと激しくて。
何も考えられなくなるくらい、奪われるみたいだった。

でもさっきのは、すごく優しかった。


心も頭もふわふわしてる。
すると、今度は本当に身体までふわっと浮いた。



「ひゃっ」



気づいた時には、先生の腕の中にいた。
背中と膝の裏に腕を回されて、いわゆるお姫様抱っこだ。



「先生、え、降ろして!」

「やだ」

「やだって!?」



先生は私を抱えたまま、すぐそばのベッドへ向きを変えた。
大きなベッドが目に入る。


ベッド行くの!?
ま、まさか、このままえっちなこと──!?

いやいや、何考えてるの私!
ただ添い寝するだけかもしれないじゃん!


考え終わるより先に、背中がマットレスに沈んだ。
ぼふん、とベッドが揺れる。



「せ、先生……」



顔を上げると、先生は私を見ていなかった。
もっと、下の方――。



「っ!」



さっきベッドに放り投げられた拍子に、Tシャツの裾が太腿の上まで大きくめくれ上がっていた。

急いで裾を掴み、引き下ろす。


見られた?
今、どこまで見えた?


先生を見るけど、黙ったまま。

ただ、私をじっと見ている。
その視線が余計に恥ずかしくて、裾を押さえる手に力が入った。



「あ、えと……」



先生もベッドに上がってきて、私との距離を詰めてくる。
咄嗟に身体を起こそうとした時には、もう先生の身体がすぐ上にあった。

先生の長い脚が、私の脚の間へ入り込んでくる。


やだ。
見えちゃう。

パンツ、穿いてないのに。
全部見えちゃう。


必死にTシャツの裾を下へ引っ張るが、先生の大きな手が私の手首を掴んだ。
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