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【呪術廻戦/短編集R18】夜更けの花屋は恋を売る

第8章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を離さない Ⅱ**


同じ匂い?

あ、そうだった。
さっき先生のシャンプーとボディソープ使ったんだった。



「心の準備って、なに?」

「あ、いや、えっと……」

「もしかして、僕が襲うと思った?」

「〜〜〜〜っ!!」



何も言い返せずに口をぱくぱくしていると、先生は堪えきれなくなったみたいに声を上げて笑った。


私のばか!

これじゃ、先生に何かされるの期待してましたって、自分から言ってるようなものじゃない。


恥ずかしい。
恥ずかしすぎる。

先生はさっきから笑ってるし。


何かしていないと、いたたまれなくて。
水でも飲もうとペットボトルの蓋を開けた。



「わわっ……!」



慌てていたせいで手元が滑り、水が胸元にばしゃっとこぼれる。

Tシャツが一気に肌へ張りついて、胸の形が浮かびあがった。
しかも、先端がツンと立っているのまで。


(あ、やだ……)


張り付いた服をすぐに引っ張ろうとしたが、先生の視線が私の胸元へ落ちたのがわかった。



「…………っ!」



ばっと胸元を両手で押さえる。


見られた!?
今の、絶対見てたよね!?

ノーブラなのバレた?
ちくび、立ってたのまで見えた!?

いや、どっちも恥ずかしずぎるんだけど!



「〜〜〜〜っ」



恥ずかしさで頭がいっぱいになっていると、隣で先生が立ち上がった。
何も言わずに、廊下の方へ歩いていく。


……あれ?


少しして戻ってきた先生の手には、タオルがあった。



「って、ほんとそそっかしいよねぇ。はい」

「あ……」



何も言えないまま、差し出されたタオルを受け取った。



「すみません……」

「どういたしまして」



先生は何事もなかったみたいな顔をして、またソファへ腰を下ろした。


それだけ?

気づいてない?
見られてなかった?

それとも、見えてたけど……別に何とも思わなかっただけ?


もらったタオルで胸元を拭きながら、濡れたTシャツを見下ろす。

ホッとしたような。
でも、なんだかすごく拍子抜けしてしまった。
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