第7章 【五条悟・伏黒恵】クロユリは君を離さない**
最初は戸惑うように触れてくるだけだったも、少しずつ俺の動きを追ってくる。
の唇から、濡れた舌先がわずかに覗いた。
俺も舌を伸ばして、その先に触れる。
口の外で触れ合った舌を、ゆっくり擦り合わせる。
「ん……ふ、んっ……あ……」
息を継ぐ隙も惜しくて。
唇を離しては、また塞ぐ。
何度目かもわからなくなった頃、ようやく顔を離した。
二人の間に細い糸が伸びる。
それが切れるのさえ、惜しいと思った。
は息を整えながら、ぼんやり俺を見上げていた。
「わかったか?」
「……それ、まだ聞くの?」
「……悪い」
流石にしつこかったか。
俺の方がいいって。
一度でいいから、こいつの口から聞きたかったんだよ。
は俺の胸元へ視線を落として、俺のシャツをさらに掴んだ。
「……?」
何か言いたそうに唇を開いて。
閉じて。
やがて、聞き取れるかどうかくらいの声で呟いた。
「…………でも……もっと、してほしい」
言った途端、は俺の肩へ額を押しつけて、顔を隠してしまった。
それでも、赤くなった耳までは隠せていない。
言った本人が先に照れるなよ。
俺がどれだけお前のこと好きか、わかってんのか。
彼氏でもない俺に、そんなこと言ってくっついてきて。
期待させるなら、最後まで付き合え。
「……後で、やっぱなしとか言うなよ」
頬に手を添えて、顔を上げさせる。
もう片方の手を服の裾にかけ、持ち上げると、の身体がぴんと強張った。
俺が何をしようとしているのか、わかったらしい。
肌に直接触れた瞬間、が小さく息を吸った。
下着の位置をずらすと、押さえられていた胸がこぼれるように揺れた。
白い肌も。
わずかに赤みを帯びた先端も。
呼吸に合わせて胸元が上下するのも。
全部はっきり目に入る。
あの日も見たはずなのに。
明るい場所だと、こんなに違って見えるのか。