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〈短編〉ブルロ 糸師凛

第8章 交渉(続)/ほのぼの微糖


「交渉」の後日の話
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あれから、繭は無事に再テストをクリアすることに成功した。

昨夜は殆ど眠れていないが、目の前の厄介ごとが一つ片付いたと思えば結果は万々歳だ。
睡眠不足の脳がやたらハイなのか、達成感によるドーパミンの影響もあるのか、学校帰りの今の気分はとにかく晴れやかそのものだった。つい、鼻歌でも歌いたいくらいになる。


そんな時、前方に凛の姿を見つけた。


「あ」


格好はジャージであるしジョギング中、そんな雰囲気だった。


お互いに存在認識はしても、ここで脚を止める理由は発生しない。
だから凛はそのまま走り去る、これは繭にも予想がついた。



案の定、凛は繭の横をあっさり過ぎ去った。

空気が流れ去る前に、繭からその場を振り返った。
同時に、脚を急がせた。タイミングなら今が最適だ。


「……ねえっ」


こうして追いかけてみると意外と速いものだと思った。
繭の意図にも行動にも、きっと凛は気付いている。その上で自分のペースを崩さないままでいる。
けれど、それは繭には関係ない。

併走するまでに追いついてから、繭は凛を見上げて言った。



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