第3章 【直哉×魔性女中】
日が経つにつれ、直哉の執着は隠しようのないほど苛烈さを増していった。
屋敷の者たちは、若き嫡男がまるで獲物を追い詰める猟犬のように、常にを背後に従わせている様を、腫れ物に触るような目で見守っていた。
「おい、ぐずぐずすな。さっさと歩けや」
「……何やそのツラ。親父に抱かれとる時も、そんな仏頂面しとんのか?」
投げつけられる言葉はどれも鋭く、下卑ていて、聞くに堪えないものばかり。
直哉は彼女を自分の所有物として誇示するかのように、あるいはその清廉な美しさを汚泥で塗りつぶすかのように、執拗に言葉の暴力を振るい続ける。
だというのに、彼女は変わらない。
穏やかな微笑みをたたえ、
直哉の罵詈雑言を、春の雨を受け止める土のように、静かに、深く吸い込んでしまう。