• テキストサイズ

夢幻泡影②【呪術廻戦/伏黒 恵オチ】

第25章 紐解くスコア【得喪】


「最深部は八〇〇〇メートルの日本海溝。そのプレートの沈み込み帯に【獄門疆】は置いてきたんだよ」

 もちろん、二重三重の封印の中に、検知器としての呪霊も入れてね。

 取り込んだ天元から『裏』のことは聞いていたから。

 仮に封印を解かれたとしても君を殺せるように。

 それなのに……。


「――マジで どうなってんだよ、君は……」


 そう長々と講釈を垂れながら見上げてくる、夏油の皮を被った“何か”。

 五条が黙ってソレを見下ろしていると、ソイツは口元に薄く笑みを刻む。

「どう? 久しぶり? お寛ぎいただけたかな?」

「オマエさ」

 若干 被せるように言って、五条は続けた。

「もっと言葉を選んだ方がいいんじゃないか? 今際の際だぞ」

 五条が腕を上げると、ソイツも身構える。だが、五条の攻撃より早く、別の何かが衝突し、同時に掴みかかってきた。


「……しばらく見ないうちに変わったね、星也」


 普段は静かな夜を讃える瞳が、紅く染まっている。いつもは使命と責任に憂いていた表情も、今は戦いを求め、愉しげに歪んでいた。

「……覚えているか」


 ――「小僧の身体、モノにしたら真っ先に殺してやる」


「クックッ。安倍 晴明の末裔に受肉するとは、あのときは思っていなかったがな」


 ――殺す。


 そう嗤う星也――否、宿儺の後ろに、白髪頭のおかっぱも降り立つ。

「悠仁から逃げた奴が……尻捲ってみっともねぇな! 間抜け!」

「貴様ッ‼︎」

 煽ってやると、乗ってきたのは白いおかっぱの方だった。動こうとする白いおかっぱの腹に一発 入れる。

「テメェは誰だよ」

 血を吐いて吹っ飛んだ白いおかっぱをヒョイと避け、宿儺が構えた。そこへ、夏油もどきが「待て、宿儺」と止める。
/ 561ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp