第1章 爆豪勝己はXXX(初)で優しさを覚えた
「………悪かった」
「………え?」
今、謝った…?絶妙な力で抱きしめられて勝己の息遣いが聞こえる。
「だったらどうしたらいいか…、テメェが教えろ」
勝己の低い声が肌に直に伝わって、戸惑いが胸の奥でざわつく。
「どうしたらいいって言われても」
「分かり合えねぇんだろ?だったらどうやったらテメェの言う、分かり合えるってやつになんだよ」
「それは…」
「言えよ」
「じゃあ勝己も言ってよ…。そういうこと、したいって思ってくれるなら…、言葉で言ってよ」
「………凪と、してぇに決まってんだろ」
いつもの〝テメェ〟じゃなくて、私の名前が耳に触れた。それだけの違いだけで私にとっては特別でじわっと心が温かくなる。
「私でいいの?初めてだよ?」
「だからなんだってんだよ。凪の全部が欲しいって思っちゃいけねぇのかよ」
「だったら最初からそう言ってよ。そしたら私だって…」
「欲しいに決まってんだろが…」
荒く吐く声に少しの強がりを感じたけどそれすらも甘く溶ける。勝己の精一杯の優しさにNOなんて言えるはずなかった。
「……分かった。…私も覚悟する」
目を閉じて息を吐いて声は震えていたけど確かにそう答えた。勝己は無言のまま抱き上げてそのまま静かな歩幅でベッドへ運ばれていく。テレビもついてない、外の音もほとんど聞こえない、その静けさに息が詰まりそうだった。