第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍
「ありがとう」
「けど、事故んなよ」
「うん。この先はまだ決まってないけど、私も、勝己に負けないように頑張るね」
「ああ…」
「勝己、行ってらっしゃい」
なんとなくだけど、勝己とはしばらく会えないような気がした。
一生の別れじゃない。いつかきっと会える、そんな予感も確かにある。
「会いに来てくれてありがとう」
「またな」
「うん。またね」
風が背中を撫でるように通り抜ける。背を向けて飛び立つ勝己の背中を見送ると、目の前には雲ひとつない青空が広がっていた。
家に戻ってから、かすみ草はリビングのテーブルに飾った。前を通るたびに、風が吹き抜けるたびに、小さく揺れる。
「かすみ草か…」
「そう…。花屋のおばあさんから貰ったの」
「そうか。凪にはかすみ草も似合うな」
そんな何気ない焦凍の言葉が私の日常を彩ってくれる。
白と青のかすみ草は、焦凍と私の生活を静かに見守ってくれていた。