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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍




* 焦凍side


凪と想いが重なってからも、心のどこかで凪は爆豪の元へ戻るんじゃないかと思っていた。爆豪の元へ戻ったとしても、爆豪を選んだとしてもそれが凪の幸せな未来に繋がるのであれば、喜んで身を引くつもりだった。

そう考えていたはずなのに、今目の前にある光景は未だに現実味がない。そんな俺をよそに目の前の凪はいつもと変わらない様子で、手際よく荷物をまとめていた。ファスナーの閉まる乾いた音が静かに響き、ゆっくりと振り返る。

「もう忘れ物もないかな?」
「ああ、これで全部だ」
「ん、了解」

短く返事をして、ショルダーバックを肩にかけて、俺の前に立つ。こうやって並んで立つのも久しぶりだった。凪の柔らかな空気、身長差、それが新鮮だった。

「じゃあ、帰ろう」

凪の声はいつも通りのはずなのに、少しだけ柔らかく聞こえた。まだ夢の中にいるような感覚の俺に、〝帰ろう〟と優しい声が届く。

「なぁ、凪…」
「どうしたの?」
「寄っていかねぇか?」
「どこ?」
「……爆豪のとこ」

ほんの一瞬、凪の動きが止まる。肩にかけたバッグの紐を、わずかに握り直した。一瞬揺れた視線には戸惑いがあった。

「私が行って、いいのかな?」
「あれから会ってねぇんだろ?」
「うん」
「だったら行こう」
「……え」
「爆豪は言っただろ?どっちを選んでも間違いにはさせねぇって…。それは俺も同じだ」

俺はゆっくりと手を差し出した。凪は少し驚いたように視線をあげ、すぐにその手を握り返してくれた。

手を繋いだままゆっくりと廊下を進む。顔馴染みの看護師に軽く会釈をし、すれ違う入院患者に道を譲るたびに、隣の手が少し強く握られる。胸の奥がざわつくけど、俺はただ前を見て歩いた。

扉の前に立つと爆豪の部屋の中からは緑谷の声も聞こえていた。凪の握る手に少しだけ力が篭る。
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