第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍
「轟。もうテメェは食ったらさっさと帰れ…。こっちも面会時間ってのがあンだよ」
「悪かった。…けど、これからも俺は凪と爆豪と今みたいに話してぇな…」
「お前はもう過去の男なんだよ」
「でも、凪は友達だ」
一瞬、言葉に詰まる。〝友達〟という言葉を選んだ、轟なりのけじめだろう。
「……俺は、どっちを選んでも間違いにはさせねぇっつった。だから……、お前ら、俺に隠れてこそこそ会うンじゃねぇぞ」
だったら俺は轟にーー
「会うなら俺のいる時だけにしろ。それが条件だ。勝手に会うのは許さねぇ」
「……勝己」
「分かった…。爆豪、ありがとう」
「今日はそれ食ったら病室に戻れよ」
「…ああ」
凪は俯きながら、小さく〝ありがとう〟と呟く。轟も最後の一個を頬張りながら〝美味いな〟とはにかんだ。
こういう空気は苦手だ。二人を他所にベッドに寄りかかって、テレビに視線を移す。テレビの中では、どこかの街のクリスマスツリーが映っていた。
明るい光と笑い声。さっきまでの空気とはまるで違う。
「……どいつもこいつも平和ボケしやがって」
そう呟いた俺の声に凪が小さく笑う。その笑い声がやけに離れなかった。