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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍


「美味いな…」
「よかった。実はね、料理は得意なんだけど、お菓子作りってほとんどしたことないの」
「そうなのか?…売ってるやつと変わらねぇな」
「ちゃんとレシピを見て作ったからだよ。我ながらよく出来たと思う」
「美味い。もう一個食ってもいいか」
「もちろん。いつでも作るからね」

ふと見た窓の外では雪が静かに舞っていた。思わず、声があがる。

「焦凍、見て。雪だよ」
「そういえば天気予報で言ってたな」

しばらく二人で窓を眺める。今は外の騒がしさも、遠くで戦った人たちのことも、ほんの少しだけ遠ざけてくれるような、そんな気がする。

「凪…」
「ん?」
「そばにきてくれねぇか?」
「体は大丈夫?」
「ああ」

小さく頷いて、ベッドの傍に歩み寄る。点滴の管に気をつけながら、そっと腰を下ろした。

「……もう少し」

言われるまま少しだけ距離を詰めると、焦凍は私に寄りかかるように体を預ける。柔らかな髪の毛が触れて、久しぶりに感じる焦凍の優しい空気に、なぜか泣きそうになってしまう。

「早く良くなってね。退院したら油淋鶏、作るから」
「楽しみにしてる」
「うん」

短い会話のあと、静かに時間が流れた。窓の外では雪が降り続いている。小さな部屋の中で二人だけの世界が雪と一緒に静かに包まれていくようだった。

「凪…」
「どうしたの?」
「……爆豪も、昨夜、意識が戻ったらしい」

その言葉に、心臓が一瞬だけ強く跳ねた。

「……そう」

できるだけ平静を装って返した声は、自分でもわかるくらい強張っていた。

あの日、一命を取り留めたと聞かされてからは、勝己のことはなるべく考えないようにしていた。勝己はきっと大丈夫だと信じていたし、それ以上を考えるのがどこか怖かった。触れてしまえば、抑えていたものが全部溢れてしまいそうで口にすることもできなかった。

「俺もまだ会えてねぇけど、隣の棟の病室にいるらしい」
「そっか。意識が戻ってよかった…」

それだけでいい。そう思おうとしていた。

だって、勝己が生きてる。それだけで十分だから。それ以上を願うことはできない。

「会いに、行かないのか?」

焦凍の言葉に思わず顔をあげる。焦凍はただ静かに笑っていた。

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