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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍




あの日、起こっていたことを、私は後から知った。

水面下で動いていた組織は、勝己を含めたヒーローたちによって殲滅が進んでいたらしい。けど、取りこぼされた敵は確かに存在していて、その生き残りたちが、各地から集結したのがあの一件だった。

標的になったのは、いくつかの街。その中でも、私がいたB市への襲撃は特に激しかったと聞かされた。ヒーローたちは事前にいくつかの地点での交戦を想定して配置されていたらしいけど、すべてを防ぎきれるわけじゃなかった。

勝己は、私たちを避難させたあと、一人でその場に残った。閃光の先で誰よりも前に立って、きっと、無茶をしたんだと思う。緑谷君が現場に辿り着いた時には、すでに勝己は深い傷を負っていて、それでも意識を手放すことなく、敵に向かい続けていたらしい。

勝己はきっと、最後まで私たちの背中を守っていたんだと思う。

「凪…」

その声に、ハッとした。焦凍もあの事件で深手を負って、数日間の入院を余儀無くされていた。起き上がれるようにはなったけど、腕と頭に巻かれた包帯は痛々しい。

「起きて大丈夫なの?」
「ああ…。随分、楽になった」
「食事は?」
「食えてる。けど、凪の飯がいい」
「退院したら、何が食べたい?」
「唐揚げ。あの、アレンジしたやつ」
「お蕎麦じゃないの?」

思わず笑ってしまうと、焦凍は少しだけ目を細めた。

「どっちも食う」
「欲張りだね」
「凪の飯、ずっと食ってねぇから」
「一応ね、看護師さんに許可をもらって、プリン、作ってきたんだ。これなら食べれるかと思って…。食べる?」
「ああ、食いたい」

保冷バックから取り出したカップと、ふわりと香るバニラの甘い匂いに焦凍の表情が和らぐ。ヒーローが懸命に戦ったこの事件も、犠牲者も多数出てしまって、連日のニュースでは犠牲者の悲痛な叫びや、以前とは変わり果ててしまった街の様子が映し出される。

それをヒーローたちはどんな思いで受け止めているんだろう。焦凍は何も言わないけど、どこか哀しげにも見える横顔に胸が痛む。
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