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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍



その夜も轟君は何事もなかったかのように帰ってきた。

いつもと同じ声。いつもと同じ表情。それなのに、なぜか少しだけ違って見える。一緒に夕食を食べて、チーズケーキを味わいながら僅かな休息の時間を過ごす。

最近はソファに並んで座ることが多くなって、二人の距離はぐっと近づいていた。肩が触れそうで触れない距離。意識しなければ、何でもないはずの距離。

「あの後は、大丈夫だったの?」
「ああ、すぐに解決した」
「俺が公園に着いたときには主犯格の男だけがいて、しばらく様子を見てから動き出したところを取り押さえた」
「そうなんだ。あの後パトカーのサイレンも聞こえたから捕まったのかなとは思ってたけど」
「刃物を振り回そうとしてたからな。俺が対応できてよかった」
「刃物…?大丈夫だった」
「ああ。少しかすった程度だ」
「かすったの?どこ…?」
「唇の横」

言われるまで気がつかなかったけど、轟君が指差した場所には確かに赤い線がうっすらとついていた。

「消毒した?」
「もう乾いてる」
「だめ。…ちゃんとしなきゃ。今度は私がするから」

そう言って立ち上がると、救急箱を取りに行く。背中にじっと視線を感じた気がして落ち着かなくなるけど、深く考えないように、そう自分にいいきかせる。

戻ってくると、轟君はさっきと同じ場所に座ったまま、少しだけこちらを見上げていた。ガーゼに消毒液を含ませて、そっと距離を詰める。

「……じっとしててね」

指先でそっと傷口に触れる。傷口にしみるのか僅かに眉が動く。

「痛かったでしょ」
「別に、大したことねぇ」

いつも通りの返事だった。でも、こんなに近くで見ると、その“いつも通り”が少しだけ違って見える。それだけなのに触れている指先に意識が集中してしまう。

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