第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍
10分後に出向いたエンデヴァー事務所のエントランスには出久の姿があった。近づくにつれてスマホを凝視しながら一人ブツブツと呟いている。
「情報漏洩してんじゃねぇよ」
俺の声に我に返った出久が振り向く。
「あ、かっちゃん」
「まだ中に入ってなかったのかよ」
「うん。轟君がまだ戻ってないみたい。もう帰ってくるみたいだけど、僕が知ってる情報だけでも話していい?」
「……ああ」
「今回の任務、かっちゃんも知ってると思うけど、地方に散ってる組織が未だ不穏な動きをしてるんだよね。もし、敵が集結して暴動が市街地で起こった場合、相当な被害が出る可能性がある」
「俺が制圧した組織もまだ動いてンのか?」
「ううん、そうじゃない。元々リーダー格の敵が複数コピーされてたって情報が入ってる。おそらくかっちゃんが制圧したのは…」
「ダミーの方か…」
「そう。その可能性も否定できないんだ」
「一気に殴り込んできたら、そりゃ、被害は免ねぇな」
「うん。でもその可能性は低いと見てる」
出久はスマホの画面には小さな文字が羅列され、俺に向ける。
「かっちゃんや切島君たちが地方の組織を制圧してくれたおかげで膨大なデータが採れた。そのおかげであらかじめ対策を練ってる」
「その対策ってやつ、信用できンのか?」
「僕だけじゃない、オールマイトや相澤先生、公安も対策チームとして加わってくれてる。どのチームの見立ても被害はそこまで大きくならないだろうけど、それでも覚悟しとかないとね」
「んなこと、わぁーとるわ」
そう言うと俺のスマホがかすかに震えた。さっきの情報のデータが送られてきたんだろう。