• テキストサイズ

(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍


二人並んで波打ち際をゆっくりと歩く。群青に灰色が混ざり、やがて淡い青へと変わっていく。水平線の向こうから、太陽のオレンジがゆっくりと光も差し始めていた。

「ゆっくり夜が明けていくね」
「綺麗だな」
「本当に…」

何を話すわけでもなく波の音を聴きながら、風が髪をなびかせる。

「連れてきてくれてありがとう」
「俺も来て良かった。こういう時間は久しぶりだ」
「轟君は静かな時間が好きなの?」
「一人で過ごす時間が多いからな。けど、誰かといるのも好きだ」
「恋人はいなかったの?」
「いたことねぇな」
「本当に?…でも、絶対モテたでしょ?」
「告白はされる。けど、恋愛感情とかそう言うのはよく分かんねぇんだ」
「今も?」
「ああ…。特に恋人が欲しいとも思わねぇし」
「そうなんだ。意外、でもないか。……君らしいといえばそうなのかも」
「爆豪から凪を紹介された時、興味はあった」
「…何に?」
「恋とか、そういうのを…。けど、俺には分かんねぇままだ」

その不器用さが可愛く思えて、笑みが込み上げてくる。

「凪は?」
「え?」
「爆豪が初めての恋人だったのか?」

轟君の問いかけに、足が止まる。波が強く寄せて、波音がやけに大きく響いた。

「ううん、違う」
「そうなのか?」
「大した話じゃないけど、話してもいいの?」
「話せるなら、俺は聞きてぇ」

もうずっと前に心の奥にしまい込んでしまっていた記憶だった。もうどこにあるのか分からない、そんな感覚を覚えながら、色褪せたアルバムの写真みたいなセピア色の記憶に触れる。

「大学生の時にね、2歳年上の先輩と付き合っていたの。付き合ったのは一年くらいだったけど、私には初めての恋人だった」

轟君も勝己も知らない過去の話。私の中だけに残っていた、静かな記憶。
/ 325ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp