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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍




* 凪side


轟君の言葉は嬉しかった。
でも心のどこかで、甘えちゃいけないとブレーキをかける自分がいる。

その理由は単純だ。
心に残る勝己の存在を、まだ手放せずにいるから。

「準備できたか?」

後ろからの声に、はっと現実に引き戻される。振り返ると、柔らかく微笑む轟君が立っていた。

「うん」
「今、手続きを終わらせてきた」
「ありがとう。結局全部、轟君にしてもらっちゃったね」
「凪は気にしなくていい。あと、これ…」

差し出されたのは花束だった。オレンジのガーベラと、アプリコット色の薔薇、それに白と黄色の霞草が添えられている。

「お花…?轟君が用意してくれたの?」
「緑谷からだ」
「緑谷君?」
「爆豪に連絡した時に隣にいたらしい。緑谷は凪の個性のことも知っていて、今回の入院も心配していた」
「そっか…。緑谷君に余計な心配かけちゃったな」
「そのおかげでチームアップとして協力してもらえてる」
「優しい人たちばかりで恐縮しちゃうけど、ありがたいな。この花束も私の好きな花も入ってるし、さすが緑谷君。あの分析力で私の好きな花まで分かっちゃったのかな」
「そうかもしれねぇな…」

病室の窓から見える青い空に花のブーケをかざしてみる。澄んだ空気の色に映えるオレンジと黄色、白。甘い匂いが鼻先をくすぐった。

勝己は今、どうしてるのかな。
無茶して、怪我してないかな。

〝会いたい〟と思う気持ちが雫のように静かに落ちる。仕舞い込んだはずの感情がまた溢れそうになるけど、この空の青さはそんなそんな私でも受け入れてくれる気がした。

「大丈夫か…?」
「うん」
「今日はいい天気だな」
「そうだね。いいお天気だから、どこまでも見えちゃそうだね」

青が、遠くまで続いている。
隠す場所なんてないみたいに。

「それは…、凪にとってはいいことなんだよな…?」
「そうだなぁ…。逆に今日が雨だったらどうだったんだろう」
「凪は雨の方がいいのか?」
「…分からない。ただね、今日が雨なら、何か違ってたのかなって思っただけ。あ、ごめんね、意味分かんないこと言っちゃって、気にしないで」
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