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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍


時計の針の音がかき消されたのは、突然の夕立だった。窓の外で雨粒の音が激しくなり、慌てて窓のカーテンを閉めにいく。いつの間にこんなに空が暗くなり、遠くで雷鳴が聞こえてくる。窓に残る大粒の雫は外の世界と私を切り離していくみたいだ。

それでも、勝己は今どうしているだろうか。雨に濡れていないだろうか。そうやって、無意識に勝己の背中を追っている自分がいる。

ぼんやりと外を見つめて静まり返った部屋に、メッセージの着信音が響いた。心臓がびくっと跳ね、反射的にテーブルに視線を移す。画面には〝心操〟の二文字。一瞬感じた緊張がふっと緩む。

「人使…。久しぶりだな」

思えば数ヶ月ぶりのメッセージだった。きっといつものように野良猫の写真だろうと想像しながら、画面を開く。視界に飛び込んできたのは、真っ青な空と海の見えるどこかの街の景色。その真ん中にグレーの猫が丸まって眠っている。

「可愛い…」

思わず頬が綻んだ。画面をなぞり、いつものようにスタンプを送り返して、今までにお互いに送り合った写真の画面をスクロールしていく。あくびをする瞬間の猫、威嚇する猫、人間には興味なさそうな顔をしている猫、次々に流れる懐かしい写真に心が解かれていく。

そして、一枚の写真に指先が止まり、一瞬息が止まった。

いつかの夜の勝己と私のツーショット写真。緩みかけた感情は一気に凍り、潰されそうな息苦しさに思わず、胸を抑えた。涙はもう出なくなったはずなのに、視界が涙で歪んでいく。

どうして忘れてしまっていたんだろう、後悔してももう遅い。写真の中の二人は確かに愛し合っていた時間だけが残されている。画面の中にはもう戻れないのに、それでもこの夜の記憶が勝己への想いを連れてくる。

あの時の感情に、温もりに、もう触れたくはなかったのに。

「……っ」

スマホを抱きしめながら、肩を振るわせながら泣いた。涙も嗚咽も雷鳴に消されていく。

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