第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍
〝個性が使えなくなってなんの役にも立たない私が、勝己の隣でいられるなんて、思えない〟
俺から見た二人は、この先何があっても壊れることのないそんな関係だと思っていた。揺れながら迷いながら、それでも爆豪を想う凪の気持ちを俺は純粋に支えたかった。だから、凪が自ら選ぼうとしている結論は、俺にとっても受け入れられるものじゃない。
「轟君はずっと勝己に言えって言ってくれてたよね。でも、勝己のそばにいられないような気がしてたから、怖くて、言えなかった。……失望させたくなかったの」
「爆豪はそんな奴じゃねぇだろ?凪に何があっても感情までは消えねぇ、あいつはそんな凪も含めて守ろうとするはずだ」
「……そうだよね…、勝己はいつだって、変わらずに大切にしてくれてたんだよね。知ってるの。全部、伝わってるの。でも、勝己の重荷になりたくない」
目を伏せ、唇を小さく震わせながら呟く。涙が頬をゆっくりと伝って、薄い桃色のシーツに落ちて滲む。
「ごめんなさい…」
その言葉が誰に向けたものなのか、何て声をかけたらいいか分からなかった。
俺が爆豪だったら、いや、爆豪じゃなくても、俺は…。
ただ、今にも崩れそうな感情を、抱きしめるしかできなかった。