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(R18) 爆豪勝己と轟焦凍とXXXのある生活

第4章 HOME 爆豪勝己 / 轟焦凍


「散らかってるけど、入って?」

その声に促されて部屋に入る。しんと静まる室内から、かすかに甘い匂いがする。部屋は綺麗に片付いているのに、机の上の鞄は中身が乱雑に置かれていて、凪は一つ一つを拾い上げ、鞄の中にしまい込む。

鍵もかけないくらいだ。それだけ昨夜は慌ててチャームを探しに出て行ったのだろう。

「補水液、ここに置いておいていいか?」
「うん、ありがとう。ゆっくり飲むね」
「吐き気も平気か?」
「大丈夫。点滴してもらったし、身体も軽くなった」
「よかった。…けど今日はもう横になって休め」
「はい」

俺の言葉に素直に従うようにベッドサイドに補水液を一本置き、ベッドへと腰かける。

「あと…」
「どうしたの?」
「壊れてたチャーム、完全には直ってねぇけど、金具のところは繋ぎ直しといた」
「…え?」
「大事なもんだったんだろう?」
「ありがとう…。……良かった」

チャームを受け取り、直した金具を指でなぞる。じっと見つめて浮かべる表情は、笑っているのにどこか寂しげで静かだった。

「……これね、勝己がくれた花だったの」
「爆豪が?」
「うん。勝己が花を買うなんて想像つかないよね。ちょうど一年の記念日で、本人は知らないおばあさんから貰ったって言ってたけど、私にとってはすごく嬉しかった」
「想像つかねぇけど、爆豪らしい言い訳だな」
「ね。ピンク色の霞草なんて珍しいし、花言葉を調べたら〝永遠の愛〟って書いててさ…。だから色褪せないままどうしても残しておきたかったんだ。勝己がいなくても大丈夫なようにって」
「本当に好きなんだな、爆豪のことが」
「うん…。大好きだった」

爆豪も凪もお互いを思い合っている、俺は本気でそう思っていた。だから、俺は気付いてやれなかった。凪の言葉に静かな決断があったことを…。

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