第6章 大切な言葉
「ねえねえ、ヴィクトルはどうする?」
「俺はね、後でしよう。ベッドでね」
腕に囲われて頬に音つきのキスをされ、嬉しいけれどあなたは納得しない。
「嫌じゃなかったら、手で触ってもいい?」
そう尋ねると彼は瞬きして見下ろしてきた。
少し考えた様子で頬を染め、鼻をかいている。
「もちろん嫌じゃないよ。ちょっと恥ずかしいけど」
「本当っ? じゃあ触れたいな」
あなたは彼のを照れた表情で見つめた。大きくそり立っているし、綺麗で凛々しくも見える。
男性のものが格好いいと思うなんて、ヴィクトルだからだろう。
「じゃあ触るね⋯」
ドキドキしながら初めてそこに指で触れた。
強くしすぎないように握って上下に動かしていく。
恋人とはいえ、年の離れた男性のものを自由に触っていいのかという思いはあったけれど、自分でも気持ちよくしてあげたいという願いが勝った。
「わあ、すごく硬いね。ヴィクトルの愛おしいなぁ」
「⋯⋯っ、あ、名無しちゃん⋯⋯ッ」
ぬるぬるした手で可愛がるように触っていると、だんだん彼の声が色づき、呼吸も浅くなる。
それは初めての高揚感だった。いつもは快感を与えられてばかりだけど、自分にも出来るのだと。
「ねえ気持ちいい?」
「⋯⋯ああ⋯⋯すごくいいよ。君の手はとっても気持ちいいな」
にこりと笑ってくれた彼が好きで仕方なくて、あなたは背伸びをして顔を近づけた。
すると頬をそっと手で覆い、彼が口づけをしてくれる。
あなたは手の動きをやめず、いかせようとする。
彼も舌を絡ませながらすぐに限界がきたようで、あなたを片腕で抱きかかえたまま、やがて鍛えられた腹筋を小刻みに動かした。
「もうイク?」
「うん、イキそうだ、出していいかい」
「いいよ、いっぱい出して⋯」
あなたがそうやって間近で目を見つめながら囁くと、彼は微かに眉間に皺をよせ、吐息をきかせた。
「⋯⋯くっ⋯⋯出る⋯⋯!」
そう言った瞬間、手の中のものが脈打ち、元気に動く。先端から白い液が勢いよく放たれ、あなたは目を奪われた。
彼は最後の一滴まであなたの手に絞り出され、胸を上下させて息を吐く。