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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第5章 親友編


親友に好きな人がいると分かり、あなたは詳細を聞いた。男性は二十六歳の飲食店勤務らしく、毎晩オンラインゲームを一緒にやって仲良くなったらしい。

「毎晩!? す、すごいね。互いに仕事してて中々それ出来ないよね」
「まあ日課みたいなものだよ。それが5ヶ月続いてて。あとメッセージも每日送りあってるんだけど、その人の文章がすごく丁寧で、自分にはない真面目さがあるんだよね〜」

酔っているセリアが気分良さそうに惚気ている。
あなたがヴィクトルを見やると、彼も真剣に耳を傾けていた。

「うーん。確かに文章は人が出るね」
「⋯⋯そ、そうだけど。でもその人会ったこともないし、本当はどんな人かも分からないんだよね? やばい人だったらどうするの?」

台詞すべてがちょっと前の自分の行いに突き刺さるが、あなたは彼女のことが心配でたまらなくなっていた。

まるでさっきまでのセリアと同じ立場になったように。

「通話で喋ったことはあるのよ、普通だったよ。もちろん私よりは静かだけどね。でも穏やかっていうか安心できる声でさ」
「⋯⋯そう⋯」

彼のことを話してるセリアは楽しそうで、恋する女の子という感じだ。だからこそ、ちゃんとした人であってほしいという思いがわいてきた。

「ヴィクトルはどう思う? ほんとに大丈夫なのかな、その人」
「そうだね⋯⋯話を聞いた印象では、その彼はセリアさんのことが本当に好きなんじゃないかなとは感じたけどね。じゃないと每日決まった時間に半年間も、一人の女の子と喋りたいとは思わないと思うよ」

彼がさらりとそう述べたので、あなたは引き付けられる。

「少なくとも俺だったらそんなことしないな。よほど好きじゃなければ」

顎を擦りながら考える様はわりとドライに映り、新鮮である。さっきあなたには熱く「每日会いたい」と告白してたから尚更だった。

「ですよねぇ! 私もそう思うんですよヴィクトルさん! へへっやったー」
「ちょ、ちょっと。完全に楽観視するにはまだ早いよ」

とにかくあなたは、今日のところは彼女をここに泊めて落ち着かせようと考えた。

時計の針はもうすぐ十時で、お開きの時間だ。ヴィクトルをも巻き込んでしまい申し訳なく思ったが、台所で食器類を片付けているあなたの手伝いを彼も隣でしてくれていた。
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