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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第4章 彼の家編


「でも何かあったら、すぐ俺のとこ来てね。俺もちゃんと生活して、変わろうと思ってるんだ」
「ヴィクトル⋯⋯」
「俺、真剣に考えてるからね。名無しちゃんとのこと⋯⋯」
「本当? 私も真剣だよ」

あなたがふにゃりと笑顔で答えたため、ヴィクトルはやや心配な面持ちになる。

「本当にそういう意味でね――。いや、押しつけはよくないよな。⋯⋯本当? 君もおんなじ気持ちでいてくれるの?」

頭を撫でられて尋ねられ、あなたは嬉しくなって頷く。

「もちろんそうだよ。私、ヴィクトルといつか身も心も本当に繋がりたいなって思っちゃったんだ」

ふふ、と笑いながら明かしてしまった。
さっきのことを思い出して、つい放ってしまった気持ちなのだが。

ヴィクトルは「ん?」と目を見開いている。

「俺達、もう繋がってるよね? 心身ともに」
「あっ!! そうだよね。ううん何でもないの、ごめん忘れて!」

あなたは余計なことを言ってしまったと、顔を赤くしてごまかそうとした。

しかしその異常に恥じらう態度に、頭がよく回るヴィクトルは思い至る。

そして彼も、さっと耳まで赤らめさせた。

「ええと、そ⋯⋯そうか? そのぐらい、君も俺のこと、求めてるって思っちゃっていいのかな?」
「うんっ。そうそう、そんな感じ! ヴィクトルだけ! 本気だよ!」

もうどう言えばいいか分からず、あなたはまくし立ててしまった。
今の絶対に軽く聞こえた、と激しい焦りに包まれたが、ヴィクトルはあなたが思っている以上にポジティブに受け取る男だ。

彼の中では、許しを得たと一気に飛躍していく可能性もあった。

「嬉しいよ、名無しちゃん⋯⋯じゃあ俺達は将来的にも行きつくところまで行けるかもしれないってことだよね。あぁ、なんだか急激に元気が出てきたな」
「えっ? 元気なかったの? 大丈夫?」

途端に心配になり彼の頭を撫でる。
その真剣で愛情深い仕草に、ヴィクトルはさらに表情を柔らかくしたのだった。
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