第4章 彼の家編
「はぁ、はぁ、⋯⋯あっごめんね、苦しい?」
こぼれた胸を押しつけてたことに気づき、あなたは焦り尋ねる。
すると彼にふふっと笑われた。
「いや気持ちいい。⋯⋯でももう我慢出来ないかもしれないな」
息づく彼はあなたのランジェリーをするりと脱がせる。自分も下着を脱ぎ、流れるような動作で体勢が逆転した。
あなたはふわふわのクッションに頭を預け、艶めかしいポーズで彼を見つめる。ゴムをつける様子もいつもより性急に感じた。
「ごめん待たせたね」
「ううん」
いつも完璧に準備してくれるヴィクトルが愛おしく感じる。元彼と挿入ができたことはなかったが、すべてにおいて正反対だと思った。
いつか、この薄いゴムをつけない日がくるのかな?
なんて馬鹿なことを、経験の浅い自分なのに一瞬だけ考えてしまう。それぐらい彼が自分の中で達することは、深い喜びをもたらしていた。
「ん、んぁ、あぁ、いい」
ゆっくり入ってきたヴィクトルは、膝をついた状態で膣の中をこすってくる。
その絶妙な当たり具合に、あなたはすでに下腹部をびくびくさせる。
「だめだよ、もうイッちゃう」
「⋯ほんと? もうイク?」
悪戯っぽい余裕の笑みで尋ねられると、恥ずかしくなり頷くしか出来なくなる。
「あっ、あぁ⋯⋯んぅぅぅ⋯⋯ッ」
あなたは声を押し殺しながら中を収縮させた。
「名無しちゃん、もっと声出してもいいよ。俺の家だから」
ヴィクトルは前かがみになって、そんなアドバイスをしてくる。確かにホテルより自由はあるけど、そう簡単にはいかない。
「でも難しいよ⋯っ」
「そうかな。でも君の声もっと聞きたいな。よしじゃあ頑張るか」
「えっ?」
彼は完全に上体を倒し、あなたに密着してくる。広い胸板に覆われ、腰がぐぐっと入ってきた。
彼自身の硬いものも奥まで侵入してきて、かつてないほどだ。
「あっ! んぁぁっ、や⋯っ! そこ、だめえっ」
そう言うものの何か未知のものを期待する眼差しで、染まった目元はヴィクトルの闘志をこれでもかと引き出す。
「ここ、どう? 気持ちよくない?」
「⋯⋯きもち、いい⋯⋯っ⋯⋯からだめ⋯⋯!」
腰をゆっくり揺らしてくる彼に、あなたはすでに観念し始めていた。
奥に来てしまう。しかもそこに留まり、ずっと突いてくるのだ。