第1章 出会い編
「んっ、やっ、まって⋯っ」
痛みはなかったが、体が条件反射で縮こまってしまったのだ。
ヴィクトルの指はきゅうっと締めつけられて、彼の上向いた顔も驚いている。
「ごめん、大丈夫かい?」
「⋯だ、大丈夫。ごめんなさい。違うの。⋯⋯気持ち、よくて」
あなたはまだそこが濡れているのを感じたまま、彼の手に離れてほしくないと思う。
でもこのまま先に進んでしまうのは失礼だと思った。彼に真実を告げないでいるのは。
「私、入れたことないの。男の人の、もの」
あなたは顔を真っ赤にして告げる。
するとヴィクトルは驚愕に満ちた表情をした。
「それって⋯⋯名無しちゃん、君は、処女ってこと?」
おそらく百戦錬磨の大人な彼が、明らかに一瞬うろたえた。だからあなたはなんと答えていいか分からなかった。