第2章 元彼編
「気持ちいい⋯⋯耳もして」
「⋯⋯もうそんなにお願いされたら、俺の腰のほうが⋯⋯速くなっちゃうよ?」
ぼやく彼の独り言も伝わるけれど、ヴィクトルは優しい。耳に舌を這わせて愛撫してくれる。
すべての刺激がよくて、どうにかなりそうだった。
わがままをたくさん言ったが、彼のほうがやはり大人だ。
腰を一定の間隔で動かしながら、手は再び前に伸ばされ、ぷくっとしたクリトリスを撫でる。
「んぅぅ」
「ふふっ。名無しちゃんはここが好きだねえ。一緒にするの好きだよね?」
「⋯⋯す、すき⋯⋯でも、入れたまま、したことな⋯⋯っ」
腰が浮いてしまうと、ヴィクトルは自身の大きなもので中を突きながら、前も同時にくちゅくちゅと弄り、あなたを二重の刺激で攻めた。
「んっ、んっ、だめっ、それ、いくっ」
「いいよ、イッて。好きなこといっぱいしてあげる」
ちゅっと頬にキスされ、あなたは彼の唇も欲しくなり、後ろに顔を向ける。
喜びを浮かべる彼の目元と、笑んでいる口元に魅せられ、そのまま熱い口づけを交わした。
「んっ、んぅ、んっ、⋯⋯んんん⋯⋯ッ」
あなたはびくびくと腰を跳ねさせて達する。
先にクリトリスの刺激でイッてしまったようだ。
「ん、んん⋯⋯は、あ、⋯⋯」
力が抜けて彼の背にもたれかかる。
「はあ、可愛い。俺はイッてる名無しちゃんが大好きだ」
ヴィクトルにかまわず舌で唇を吸われ、また腰がびくりとしなってしまう。
大好きなんて言われて、平常心ではいられない。
同時にあなたはまだ入ったままの彼のことが気になった。腕をきゅっと掴み、尋ねる。
「ヴィクトルは⋯? イク?」
すると彼はにこりと笑う。
挿入していたものをゆっくり抜かれ、あなたは一抹の寂しさに包まれる。
しかし彼はすぐに、あなたを優しくベッドに寝かせて、自分はその上に覆いかぶさってくる。
久しぶりに見る彼の姿は汗ばんでいて、瞳はしっとりと濡れ色気にあふれていた。
「はあ、ようやく君の顔が見えた。俺はバックも好きだけど、こっちも好きだな」
ご機嫌に言い、「挿れていい?」と一応聞きながら、あなたを抱きしめる。
あなたは長い手足でがっちり捕まえてくる男らしい彼に見とれていた。
「入れていいよ。ヴィクトルにもイッてほしいよ」