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美オヤジを誘って囲われて救われる話

第7章 デート


「大丈夫だよ! 二人がラブラブだったら何も問題ないでしょう?」
「そうだよね⋯? 俺もそう思いたいんだけどね、ものすごく」
「もう深く考えすぎないでね。うちのお父さん別に怖くないし、何も言えないよ。だって自分だって同じなんだから」

ついまくしたててしまうが、彼を再びドキリとさせてしまうだけだった。うまく説明が出来ないけれど、親にどう伝えるかという問題は、あなたは彼よりも不安視はしてなかった。

「俺は出来れば君のご両親に気に入られたいよ、名無しちゃん」
「⋯⋯えっ」

彼がテーブルの上の腕を伸ばして、あなたの手に重ねてくる。温かくてじわりとする。

「そんな風に言ってもらえるの嬉しいよ⋯⋯じゃあいつか、会ってもらえる⋯のかな?」
「もちろん。許可があれば」
「あるに決まってるよ。皆大喜びするんじゃないかな、こんなに素敵な人で」

彼は謙遜していたが、あなたもあなたでかなりの緊張をもたらす話だ。自分の家は交際に反対などしないと思うが、彼の家族はどうなのだろうと。

それはまだ怖くて聞けなかった。今度にしようと思う。

思わず深い話になってしまったが、レストランではまだ続きがあった。

制服姿のウェイターがやって来て、お会計の時になったのだ。
あなたはいつも財布を出して待ってるのだが、彼は普段と同じようにカードを渡してサインをし、スムーズに終わってしまった。

「ヴィクトル⋯⋯私いつも払ってないんだけど⋯⋯無銭飲食の常連だよ」
「おいおい、何を言ってるのかな君は。俺とペアなんだから一緒に済ませるの当然でしょ?」

さらっと爽やかに言われて何も返せない。
それは嬉しいし経済格差もものすごいあるのは分かる。大人の男性にしつこく言うのも失礼かもしれないという気持ちも。

「でも⋯⋯申し訳なくて⋯」
「そんな風に思う必要ないよ。それにさっきの話の流れで俺が出してもらうのおかしくないかい? これだけ年の離れた男だよ。君は本当に優しいな」
「そんなことないでしょう。カップルは対等なんだし⋯」

あなたがごねていると彼は目尻を下げ、包容力たっぷりに笑む。
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