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【HUNTER×HUNTER】水面に映る雷光【キルア】

第4章 道化師の介入




川辺に、元の静けさが戻る。

テティスは体の緊張が解けて、思わずその場にへたり込んだ。
水がパシャリと音を立てる。

キルアは、すぐに振り返った。

「……大丈夫か」

その瞬間、二人は気づく。

テティスは水浴びの途中で、薄着のまま。
距離は近い。近すぎる。
濡れた肌着が肌に張り付いて、
ボディラインが透ける。

視線がぶつかり、
同時に逸れる。

『あ、あの……』

テティスが一歩下がる。

「ご、ごめん……!」

キルアも慌てて背を向ける。

「いや、違っ……!
 俺は、その……」

言葉が噛み合わない。

しばらくして、キルアは外套を差し出した。
顔は見ない。

「……着ろ。
 冷えるぞ」

『……ありがとう』

短いやり取り。
でも、心拍はまだ落ち着かない。

(近すぎた)

(守るつもりだっただけなのに)

互いに、
相手を“異性”として意識してしまったことを、
否定できなかった。

川の水面が、静かに揺れる。

――影は去った。
だが残ったのは、
危険よりも厄介な感情だった。

この出来事を境に、二人の関係は曖昧に揺らぎ始める。
そして同時に、
距離を縮めたい理由を、はっきり自覚し始める。


次にヒソカと邂逅する時――
その理由は、
キルアの中で決定的な殺意へ変わるだろう。



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