【HUNTER×HUNTER】水面に映る雷光【キルア】
第4章 道化師の介入
その背後――
霧の向こう、崖の上。
男は、軽やかに立っていて、二人を見下ろしていた。
「ふぅん……」
指先で、トランプを弄ぶ。
「面白いねぇ……」
視線は、まず銀髪の少年へ。
「ずいぶん、棘が抜けたじゃない♡」
愉快そうに、口角が上がる。
「やっぱり気づいたね♣
さすがだよ、キルア…」
視線は、少年から少女へ。
「それで……
君がその“理由”かい?」
テティスの動きを、
キルアの半歩後ろという位置関係を、
一つも見逃さない。
「守る対象ができると、
人は面白くなるんだよねぇ♡」
そして次に、白い髪の少女をじっと観察する。
「それでいて……
壊れやすそう」
楽しそうに、舌を唇に滑らせる。
まるで、中身まで見ているかのように。
「これは……
すぐに摘むより」
くすり、と笑う。
「熟すまで、待った方がいい♠」
すぐには、行かない。
今は――
味見だけ。
「壊すのは……
もう少し、後♠」
念が、ふっと消え、ヒソカも風のように姿を消した。