【HUNTER×HUNTER】水面に映る雷光【キルア】
第2章 旅路
あの日の共闘は偶然だった。
賞金首を追う途中、利害が一致しただけ。
それでも、旅路の中の戦いの中でキルアは気づく。
――こいつ、強い。
テティスの念は静かで、冷たい。
まだ荒い面もあるが、アドバイスの飲み込みも早い。
水が刃となり、拘束となり、敵を確実に追い詰める。
しかし……
「自分は守らねーのな」
戦闘後、キルアが言う。
『平気』
テティスは短く答えた。
自分の腕に走る切り傷を、まるで他人事のように。
キルアは眉をひそめる。
「平気じゃねぇだろ」
そう言って、無言で包帯を巻く。
テティスは驚いたように彼を見た。
『……どうして』
「別に。
仲間がケガしてんの、放っとく趣味ないし」
その言葉に、テティスの胸がわずかに疼いた。
『ん…ありがとう…』
俯きがちにテティスは礼を言った。
キルアは少し頷くと黙々とテティスの傷の手当てを続けた。