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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第34章 編入生とイジワル


紅海が考え込んで困った顔になる
『えぇ……どうしよ』

「何だよ?文句有るの?」
『えっと…私、小さい頃に一回だけ入った事あるよ?』

「……は?」
『お父さんが誕生日に連れて行ってくれて』
五条のプライドを傷つけるかもしれないけれど、
嘘はつけない…紅海の性格…

「……」
「……」

夏油の肩が震え始める
五条の顔が引き攣る

『だから初めての年齢で言ったら、私の方が先輩かも?』
「ぅおい!!」

耐えきれず叫んだ

夏油がとうとう声を上げて笑う
「ははははっ!」
「傑、笑うなって!」

『え、違うの?』

「違うくはないけど、違う!ほら、もうこの話は止め!」
『えぇ!?』

五条は早足で歩き出す
いつの間にか、消失している紅海の自分を否定する言葉

夕暮れの坂道で、笑い声と一緒に3人揃って下る
そんな、どうでもいい時間が、五条悟には、妙に楽しかった


ファミレスに入ると窓際の席を選び
注文を終える

料理を待っている時だった
『ちょっとお手洗い行ってくるね』
紅海が席を立つ
「はいはい」
五条がひらひらと手を振る
姿が見えなくなった瞬間

五条がにやりと笑った
夏油も口元を上げる
「悟…悪い顔してるね」
「傑もだけど?」
二人の視線が合う

「…やる?」
「…やろうか」
立ち上がる

ドリンクバーへ向かう背中が妙に楽しそうだった

数分後
「傑!来たぞ!」
「そんな焦らなくても大丈夫だよ」
夏油がトレーを持って戻ってくる
その頃には紅海も席へ戻っていた
『あ、ごめんね』
「いやいや」
夏油は自然な顔でドリンクを置く
「はい、流鏑馬さん」
『あ、ありがと』
にこっと笑う紅海の姿に、男二人の良心が一瞬だけ仕事をしかけた
だが遅い、もう完成している

特製青汁サイダー

五条が期待に満ちた顔で見守る
夏油もどこか楽しそうだ

紅海は疑いもせずストローを入れて吸う

ちゅっ…

『…う』
肩が止まる
『……ぅぇぇ…』

「ぷっ!!」
五条が吹き出した
「ははははは!!」
机を叩く
「特製!!青汁サイダー!!」
夏油も堪えきれず笑っている

『……』
紅海はコップを見つめた
もう一口
『…これ…苦い』
「ははは!!」
「飲み直して確認しなくていいんだよ!」
夏油がツッコミつつ笑う
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