• テキストサイズ

【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第33章 宴と写真


ロールカーテンの向こうは静かで、紙をめくる音も、キーボードを叩く音も聞こえない

——いない?

その瞬間、パン!と、家鳴りがする…由緒有る古い建物なので仕方がない…のだか…
窓の外で風が鳴き、ガタ、と窓が揺れる

『ひやっ!!』

肩が跳ねる
怖い!!普通に怖い!!

呪霊なら祓えるのに、どうしてこういう“出る系”は駄目なんだろう
心臓が変に速い
その時、スクリーンの向こう側から、少し遅れて声が落ちてきた

「紅海?どした?」

——居た!!

その事実だけで、張っていた神経が少し緩む

『ごめん!あの…カーテン開けても大丈夫?』
「んー…良いけど、でも…」

最後まで聞かず、紅海は立ち上がっていた
シャシャシャ、と勢いよくロールスクリーンを上げる

そして紅海は固まった

『……』

五条が、こちらを見ていた

風呂上がりらしく髪が少し濡れていて
いつもの黒い目隠しやサングラスはなく、六眼がそのまま覗いていた
上半身は裸で、下は緩いスウェットだけ

白い肌、鎖骨に水滴が少し残っている

思考が、一瞬止まった

『わーーっ!? ごめーん!』

紅海は慌てて背を向ける
何故か心臓が変な跳ね方をした

五条は紅海の反応に驚き一瞬黙った…
そして、一拍置いてから、わざとらしく声を上げる

「やだぁ、紅海さんのエッチィ〜!」

バサッと肩に掛けてあったタオルを胸元へ当てる
全然隠れていないけれど…

『もー!早く上着てよぉー!』
「えっ、別に良いだろ?……いや、僕のせい!? 紅海が開けたんじゃん」
不服そうな五条の声がする

『だって、悟いると思わなくて…!』
「いや居るって言ったから開けたんでしょ?」

『そ、そうだけど…だって、1度目、返事無かった!』

「見ての通り、シャワー浴びてたからね?」
少し呆れたような声

ガサ、と布の擦れる音がして、五条が適当にTシャツを被る
「で、どうしたの?慌ててたみたいだけど」

ようやく紅海はそっと振り返った
もう服は着ている
なのに、さっき見た光景が妙に頭に残って離れない
/ 349ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp