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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第32章 監視と隣人



「別に?じゃあ、僕が管理するよ」

「…何?」
「だから〜、自宅での監視?僕がやる」

あまりにも自然に
まるで「今日の任務僕行くわ」 くらいの軽さで

上層部の一人が眉を顰める
「貴様…それがどういう意味か…」
「意味?」
五条は遮る
「他に誰が紅海の暴走止められんの?」
静かだが圧がある
「紅海、一級術師だよ?今回の事で特級に上がってもおかしくない…まぁ、僕が上げさせないけどさ」
五条は、わざと目隠しを取る

「それに万が一、また“アレ”が出た時…僕以外に対処できる人いんの?」
誰も返せない事実だからだ
五条悟以外、 暴走した流鏑馬紅海を制圧できる保証がない
「監視役が返り討ちとか笑えないでしょ?」
「……」
上層部は理解する
合理性があるから厄介だ
感情論だけでは否定できない

「条件付きで認可する」
長い沈黙の末
「流鏑馬紅海は高専敷地内を拠点とし監視下に置く」
「行動記録提出」
「異変発生時、即時報告…他、追って…」
五条は片手をひらひら振り言葉を遮る
「はいはい」
興味なさそうに

帰り際…老人の一人がぽつりと呟く
「五条悟…貴様は流鏑馬紅海を庇いすぎる」
足が止まる
「そう?別に?僕、合理的判断してるだけだけど」
そう言って歩き出す


同時刻
流鏑馬紅海は、まだ自分に下された処遇を知らない


病室の窓から、 夕方の光が細く差し込んでいた
白いカーテンが風で揺れる

ベッドに背を預けた紅海は、 ぼんやりと天井を見ていた

身体は重い
熱は下がったはずなのに、 鉛が残っているみたいだった

ガラリと扉が開く

「いやっほー!紅海、元気?」
聞き慣れた声に、 紅海はゆっくり視線を向けた

目隠しに、白い髪、黒い服
目隠しをしていても、スタイルが良いからイケメンに見えるのか
五条だからイケメンに見えるのか…

『まぁまぁかな?』
「そりゃ良かった」

軽い調子で病室へ入ってきてから、 六眼はずっと紅海を見ている
呪力の流れを観測している

紅海は少しだけ視線を逸らした
『私…始末書書くよね?』
「んー、多分ね」

『その前に、上からの判断あった?』
少しだけ、 病室が静かになる

五条は数秒、 何も言わなかった

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