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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第31章 変化と進展


服屋に入り、店員に勧められるまま選ぶ
シンプルな色のブラウスにミニスカート

試着室の鏡…ただの女性として立っている
胸の奥が熱くなる
外へ出ると、すぐ声をかけられた
「一人?よかったら、これから飲まない?」
軽い口調で警戒すべき男性

――紅海の理性が警鐘を鳴らす
だが巫女は首を傾げた

この男は、自分の能力を知らない
自分を“普通の女”として見ている
それが嬉しかった
「……少しなら」

バーの灯りは柔らかい
男の話は他愛ない仕事の愚痴、友人の話
くだらない笑い話…色々話してくれる

巫女は初めて心から笑った
気持ちが満たされていく

「もう一軒行く?」
男が距離を縮め、腰に手が回される
巫女は拒まなかった…むしろ拒む理由がない
愛とは、こうして始まるのではないか?そう思った

「…行こう」

同時刻 ― 捜索
五条の六眼が微弱だが紅海の呪力を感じる

繁華街の外れ…微弱な呪力を頼りにココまで来たが見つからない

苛立ちを隠さない声が落ちる
「…どこ行ったんだよ…」
六眼は休まず情報を拾い続けている

遊佐が息を切らし戻って来た
写真を見せて、聞き込みをしていた

「五条さん!今さっきの目撃情報や…
紅海ちゃんらしき女性がバーから出て、男と、あっちの方に歩いてったらしい…」
遊佐が指を指したと同時に、空気が凍る
「……は?あっちって…」

そう…指差した方向には…ホテル街

次の瞬間、五条の姿が消える
「速すぎやろ!」
遊佐も後を追う
ホテル街で巫女は男に手を引かれていた…

男の腕が突然、掴まれる

「その手、離してくれる?」
静かな声だが圧が異常だった
振り向いた男の視界に、五条が立っている

「えっと…?」
男は突然の乱入で戸惑う
「あ~、そうだな…彼女、僕らと待ち合わせしてたから」
適当な理由をつけて、男に帰って貰う
遅れて走ってきた遊佐が割り込む
「紅海…ちゃん?」
遊佐が息を呑む

巫女は二人を見た途端、記憶が流れ込む
この2人は?紅海が信頼している相手だ

彼女はわざと微笑んで名前を呼ぶ
「……さとる?」

五条の表情から、完全に笑みが消えた

六眼が告げる呪力は紅海…
だが中身は違う
「……やっぱりね…君、紅海じゃないね?…何で?」
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