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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第31章 変化と進展



理解が追いつく前に真人の掌が
紅海の胸元へ触れる

世界が裏返った感覚、音が消え視界が白く弾ける

『……ぁ……ッ!!』

痛みではない…侵入されている
魂の輪郭を、外側から撫で回される感覚

「良いね、良いよ、もっと見せて?」

真人の表情が変わる
「わ……なにこれ…思ったより」

触れた瞬間、彼も理解してしまった
もう一つ存在する“巫女”の核…そしてさらに深い場所に宿儺の欠片

『んっ…』
苦しくて声が出る

「うわ……めちゃくちゃ面白いじゃん君」
真人の純粋な発見した歓喜
同時に紅海は膝をつく

呼吸ができない
呪力では完全には防げない領域
『……さ、わらな…いで…』
「ん?あ、もう触ってるよ?」

次の瞬間
紅海の内側から“別の存在”が反応した
巫女の魂が、目を開く…空間が震えた

真人の腕に亀裂が走る
「ッ!?」
弾かれるように距離を取る
「拒絶された……?」

魂の操作を拒絶する存在などあり得ない

特異な魂を弄る事に喜びを感じていた真人は
思い出したように理解する

「ああ、そういえば、誰かの魂を起こせって言われてたんだった…危ない、集中しすぎて、もうすぐで壊すところだった」

紅海の意識が沈む視界が暗転する
立っていられない
真人が近づく…今度は優しく壊さないように紅海を支える
「さーてと、連れて行こーっと
今、呪術師みんな忙しいしね?」

ニヤニヤとわざとらしく笑う
宿儺の指奪取、交流戦襲撃
注意はすべて外へ向いている

「完璧なタイミングってやつね」
玄関の結界をすり抜ける

最後に、真人は紅海の耳元で囁いた
「ねぇ君の魂、誰のものになると思う?」

紅海の身体が、真人と共に闇へ消える

交流会戦終了時…流鏑馬紅海は姿を消した


彼女の部屋に残ったのは
飲みかけのペットボトルと
少し焼けた結界札


そして、着信音が響くスマートフォン

紅海ちゃん、もう寝てんのかな…
まぁ、そりゃ調子悪いもんなぁ…
明日の夕方辺りに、また掛けてみよ…


その異変に、周りが気付くのは、まだ先になる

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