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【呪術】もしも、希望の隣に立てたなら。【廻戦】

第31章 変化と進展


…風の強い夜
交流戦の喧騒から切り離された、静かな住宅街
流鏑馬紅海の部屋だけが、異様に静かだった

皆、どうだったんだろ…
虎杖くん、無事に受け入れられたかな
まぁ、彼は人たらしな所あるから大丈夫かな

いろんな事を考える…1日経っても熱は下がらない上がる一方だ
身体が重い、関節が軋み、呪力の流れが鈍い

ベッドに沈み込みながら、紅海は天井を見ていた
……おかしい…ただの発熱じゃないのかも

術師の直感が、ずっと警鐘を鳴らしている
胸の奥…魂の深い場所
そこから、微かな“誰か”の気配が滲んでいる

自分ではない何かが、静かに目覚めようとしている

――その時

ピンポーン
インターホンが鳴る

紅海の瞼がゆっくり動く
「……?」
こんな時間に何?
思考がまとまらない…熱で判断が鈍る
それでも、無理をして、ふらつきながら玄関へ向かう
モニターを見るが誰もいない

……気のせい?
扉を少し開けたが夜風が流れ込むだけ

結界の反応も――ない…
「……」
扉を閉めて鍵をかけようとした、その瞬間
背後の空気が歪んだ気がした

すぐに振り向く
そこに立っていたのは真人だ
細く長い手が、すでに伸びていた
『っ!!』
反射で距離を取ろうとするが遅い
身体が重く呪力が噛み合わない
「あはぁ!」
真人が首を傾ける
「ほんとに弱ってるんだ?ラッキー」
指先が、紅海の頬に触れる寸前、腕を振り払った

『どこから……!』
「え?さっき開けてくれたでしょ?」
真人は自らの身体を、くねらせて見せる
そして、玄関のドアに紅海を追い詰め
腕をドアにつき、彼女を挟む

紅海は呪力を無理やり、引き上げ真人に攻撃するが
不安定に崩れる…

真人は目を細め興味深そうに覗き込む
「魂が揺れてる…君さぁ、複雑な魂してるよねぇ?
だから、君に触って魂を揺り動かすんだってさ」
『何…?』

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