第3章 静けさ
「それで、セレン様はこのユーラシア連邦の動きについてどう思いますか?どうしたら我々の事を認めてもらえるか、何か案はありますでしょうか?」
コンパスは発足してまだ間もない。
プラントが中心にいるため、ナチュラルが多い地球に属する国、特にユーラシア連邦はコンパスを承認していない国も多い。
「あ、ええと。ごめんなさいわからなくて・・・。」
国の代表として参加しているのである程度話がわかると思っていたが、その幼稚な姿に思わす皆ポカンとしてしまう。
「セレン様はこのコンパスのどのようなところに共感して参加してくだっさたのでしょう。」
ラクスが優しく子供に話しかけるように助け舟を出す。
「その・・・。正直お父様たちが決めたことで、私は・・。でも!平和を思う気持ちは素晴らしいとお思います。」
誰かの呆れたため息が聞こえる。
これでいい。
自分は無害だと思わせなければ。
「もう少し意見はないのかね。国の代表として参加しているのだから。」
「えっと・・・。」
後ろに控えているイザークがイライラしているのが伝わる。
「まぁ、今日は初めてなのですから。次の議題に移りましょう。」
わざとらしくしょんぼりとしてみる。
みなちらりと一瞥はするものの、特に触れることもなく議論が勧められた。
「隊長はよろしいのですか?」
「シホ・・・。仕方ない。これで少しでもナチュラルと一緒に歩み寄るきっかけになれるのなら。」
「でも!未来ある隊長のこれからは、どうなってしまうのですか?」
ザフトの一員としてこれからもプラントを守っていきたい。
しかし、これから母親のように政界にも進出してプラントの未来を作っていきたい。
だがこの結婚でそれ等の未来は断たれる可能性は大いにある。
「この結婚ごときで俺の未来が制限されることはない。心配するな。」
だがそれは自分が選んだ道だ。
後輩を心配させてはいけない。
「あ、イザーク!」
たまたま通りかかったセレンが嬉しそうにイザークに駆け寄る。
「まだ食事はお済みでないですか?良かったら一緒に行きましょう!」
腕を取りシホに見せつけるように胸のそばに寄せつける。