第2章 はじまり
初めて出会った人物とキスを交わし、仲睦まじそうに歩き手を振る自分が滑稽で顔が引き攣りそうになる。
彼とて兄のように自分に牙を向けるかもしれない。
でも、あの地獄のような生活に戻りたくはない。
なんとか彼に気に入ってもらわなければ。
式は何事もなく終わり、そして披露宴に。
「まぁ、あれがナチュラルのー」
「確かに綺麗なお嬢さんだこと。」
「ブルーコスモスの本拠地から来たんだろう?」
離れたところからコソコソ話しているのが微かに耳に入る。
だが、何も知らないかのように無邪気に微笑んで見せる。
そしてイザークを見つめ、より一層頬を綻ばせる。
大輪の花が咲いたように。
「私、お嫁さんになるなんて、とっても緊張したけど、イザーク様みたいな素敵な方と一緒になれるなんて、その、とっても嬉しいわ。」
頬を染めて俯く姿はいじらしい。
遠くから見ていた男性陣が思わす見惚れてしまうほど。
「それは光栄です。様はいりません。夫になるのですから。」
「でしたら、敬語も要りませんわね。」
「ほっとしたぜ・・」
「ディアッカ・・。」
キラとディアッカそしてシンは端の方で食事をつまんでいた。
「まぁでもよ、一番結婚から程遠いと思ってたあいつが一番初めに結婚しちゃうなんてな。お前よりも!」
軽口を叩きながらキラを小突く。
「お前らはまだ結婚しないの?」
「うーんまだ・・・ラクスをもっと守れるようになってからかな・・・。」
キラが寂しそうに微笑む。
「なんだそれ。気持ちがあればそんなん勢いでいいんだよ。考えてないようで色々考えてんだな。」
「隊長!!この肉美味しいっすよ!」
シンの山盛りに盛られた肉に2人とも呆れたように笑った。