第3章 そよかぜの共鳴
「うぉおおおおおお!!!!」
ガラス越しでも轟く雄叫びと共に、ランスロットとは違う新たなる化身が出現する。
先程天馬くんが見せた気配とは異なり、完全なる形を成している。
思わず窓際ギリギリのところまで身を乗り出してしまうほどに、それは僕にとっては強烈な出来事だった。
「(『2人目』の化身使い……!!)」
腕に赤いキャプテンマークをつけた少年。
雷門サッカー部キャプテン、2年の神童拓人さんだろう。
雷門に化身使いはいないと聞かされていたが、まさか京介の化身の影響だろうか。
強大な力は他者の潜在能力に影響を与えることがあると聞いたことはあるが、実物を目にしたのは今日が初めてだ。
ぶつかり合う2人の化身。
周りの選手達はただ見守る他ない、力と力の殴り合い。
コートの外からでもわかる。
こんなに肌に熱を感じたのは本当に久しぶりだった。