第2章 革命の芽吹き
コートの方に目をやる。
軽い身のこなし、涼しげな顔でボールをキープする京介。
天馬くんも必死に食らいつこうと四方八方から果敢に挑むが、気まぐれで寄越したであろうサービスボールをトラップし損ねている。
京介との実力差も天馬くんの経験の浅さも、誰が見ても明確なものだった。
「彼、場数を踏んでいるとは思えない動きですね……?大丈夫なんでしょうか……」
「それでも彼がやると言ったことですからねぇ」
「(それをやらせるアホがいるかって話なんだよ……)」
痺れをきらしたのか、天馬くんの身体に強烈なシュートが突き刺さる。
1度目ではないそれを受けてもなお、天馬くんは立ち上がって京介の元へと走り出した。
地面へと叩きつけられ、どんどん土で汚れていくピカピカの制服。
何度も何度も、立ち上がってボールへと向かっていく天馬くん。
諦めてくれとは思わないけど、見ていて痛々しいと思うのは否定できない。
何故そこまでして、彼は雷門中サッカー部を守りたいのだろうか。
サッカーは、管理下であってもできるというのに。