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シアンの帽子屋さん

第5章 第五話


と、言いかけるとセカが、

「この子どもが、職人兼店長です」

と言った。

「まあああああ!!!!」

その瞬間、少女の目がキラキラと輝いた。

「こんな子供が、あんな素敵なヘッドドレスを?」

子どもに子ども言われた…と思っていると、セカに肘鉄された。

「この方は領主様のご息女、ハリーナ様だぞ」

と耳打ちもされて。
いや、知らんて。

「は・ハリーナ様のお気に召されたようで光栄です」

と言えと言われたため、棒読みで言う。

「そうね。本当に気に入ったの。まるで夢から出てきたみたいに。ねえ、あなた。私とっても機嫌がいいの。何か望みのものがあれば、言ってみなさい」

「望みの…」

思いもよらぬ言葉だった。
とにかくもうお店に来ないでほしいのが一番の望みだけど…ここの領主様の娘にそんなこと言えないし…

「あ!!」

私はとってもいいことを思いついた。

「金眼の男性の情報をください」
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