第32章 もし雪山で遭難したら(R18)
「僕も脱ぐね」
「手伝ってあげる」
私は下から、彼のシャツのボタンを外す。
そんなとき、彼はだいたい私の顔を見てる。不思議。
下のほうまでボタンを外して、ズボンのベルトを外そうと思うけど、これいつも上手く外せない。
見かねた彼が、自分で外して、自分でズボンを脱ぐ。
「先に全部脱いじゃうね」
私の顔を見て、彼が言う。
「全部脱ぐの?」
「だって雪山だよ?」
意味がわからない。
でも私は、彼の話す本気なのか冗談なのかよくわからない言葉が好き。
正真正銘、全部脱いだ彼が、私の続きを脱がしてくれる。全部。
恥ずかしいけど、嬉しい。気を抜くと顔がゆるむ。
「ねぇ、何か面白い?」
彼が私の頬をぷにっとつまむ。
にやけてるのばれてたんだ。えへへ。
全部脱いで、裸になった彼と私で抱き合う。
「はぁあん…あったかい…」
彼の肌がダイレクトにあたると本当に温かくて気持ちいい…。
「ね。これで二人、雪山で遭難しても大丈夫…」
そう言って、彼は私の唇に唇をつける。
舌が、温かくて柔らかい舌が、口の中に入ってくる。
「ん…んふ…うぅん…」
塞がれた私の唇から、熱い声が漏れる。
私の太ももに、彼の、多分ちょっと固くなったあれがあたってる。
そんなことさえ私は嬉しいの。