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逢坂くんの彼女

第29章 媚薬キャンディ(R18)


「なくなっちゃったね。キャンディ」

唇を離して彼が言う。

「うん…」

私は頷く。

やっぱり酔っ払っちゃったのかな。

胸がドキドキする。

「ゆめちゃん、媚薬って知ってる?」

彼が耳元でささやく。

あぁっ…ゾクゾクするぅ…。

「媚薬って…惚れ薬?」

私は答える。

「そう。性的興奮を高めてそういう気持ちにさせるんだ。
さっきのキャンディ…媚薬キャンディなんだ」

彼が楽しそうに話す。

「えっ…? そんなものをお土産に…もらったの?」

私は疑問を投げかける。彼は答える。

「ううん。その話は自然にキャンディを食べてもらうための、ちょっとした演出だよ。
確実にゆめちゃんに食べてもらいたかったからね」

「そんな…わたしを騙すようなこと…? なんで?」

私は彼の腕につかまって、彼の目をみつめる。

でも、こんなこと話してる間も…

身体が熱くて…彼の唇に吸い付きたくなる…。

「お仕置きだよ」

彼がニッコリと微笑む。

「僕以外の男と話さないでって。いつも言っているのに…。
ゆめちゃん、全然言うこと聞いてくれない…」

少しふてくされた顔で彼が言う。

「だって…普通に学校生活送ってたら…全然話さないとか無理だよ…。
でも本当に、逢坂くんが心配するようなことなんて、何もないよ…。
わたしが好きなのは逢坂くんだけ…」

私は話す。

本当に本当に本当なんだもん。

ていうか、逢坂くん…私にもっとさわって?

「何もなくても…僕は君が他の男と話すこと自体、耐え難いんだよ。
他の男の目に映ることさえも…」

そんな無茶苦茶な…。

「だから約束して? 他の男と話さないって」

彼が私の顔を覗き込む。

彼の指がそっと私の頬を撫でる。あぁ…。

「そんなの…無理だよ…」

私はなんとか答える。

「そっか…」

悲しそうな顔をして、彼が身体を離す。

あん…待ってぇ…。
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