第3章 【始まりはいつも突然っとミサカは決めポーズで言い放ちます。】
「こんにちは。御坂美琴シスターズNo.10841号ですっとミサカは懇切丁寧に挨拶します。」
「お、おぉ。こちらこそ…
俺は平和島静雄だ。」
10841号の予想外の行動に少し焦り気味の平和島。
その様子をケラケラと馬鹿笑いする折原…。
「…何笑ってるんですか??っとミサカはごみ虫を見る様な目で貴方に問い掛けます。」
「別に~?」
含みある折原の返答に無表情のまま眉を顰める10841号。
「お、おい!お前はこのウジ虫とはどんな関係だ??」
「恋びi‥「ただの金ズルですっとミサカは折原の言葉を遮ります」ちょっ‥酷いなァ」
「そ、そうか(汗」
キッパリと折原を金ズル呼ばわりする10841号に、流石の平和島も苦笑する。
そんな中、特撮ヒーロー系の着信音が鳴り響く…
「あー、ごめん。電話来た」
「そうですかーっとミサカは心底どうでも良いと思いながらも返事を返してあげます。」
「あっはは!ひっど^^」
10841号の罵倒にニヤニヤしながら向こうへ行く折原。
それにイラっときた平和島は持って居た標識を振りかぶるが、「どー、どー」っと諌める10841号に迷いに迷い、大人しく標識を引き抜いた場所に突き刺し、手をポケットに突っ込んだ。
それから10841号と必然的に二人きりになる平和島。チラリと見下ろせばバチリと目が合う。
「…。」
「…。」
「……。」
「……。」
「…、…あの、よっ」
「はい。」
「い、10841号は…俺の事、怖くねーのか?」
「………質問の意味が理解しかねます…と、ミサカは首を傾げます」
「いや、だからよ…」
コンビニのゴミ箱も片手で軽々と持ち上げる平和島の怪力。
人は皆、恐怖で逃げて行く…まあ、例外も居るのだが…。
「凄いじゃないですか、とミサカは手を叩きながら貴方を賞賛します。」
目を見開く平和島。
"怖い"、では無く"凄い"と返ってくるとは思わなかった様だ…。