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貴方と共に… 【DC:降谷零】

第1章 降谷零と彼女


「華守、奴が動くぞ!」
「降谷さん、私は右足を」
「なら、俺は左腕だな」
「逃がさない」

パンッ、パンッ。
二つの銃声が揃い、ボスは断末魔の声をあげて崩れ落ちた。

制圧完了。
降谷零と華守陽菜。幼なじみの二人は、無言のまま互いの背中を見つめ合う。

「降谷さん?」
無言で立ち尽くす彼に声をかけると、ゆっくりと振り返った。
目の奥に宿った焦りと安堵が、まだ完全には消えていない。

「華守が無事でよかった。次からは気をつけろ」

「はい。すみませんでした」

降谷さんは気づくと私の前にいて、頭に手を乗せていた。
そして、私にしか聞こえない声で囁く。

「華守…お前だけは俺の前からいなくならないでくれ」

「…っ。降谷さん…」

私が何か言わなきゃと悩んでいたら、頭から手が離れ降谷さんは風見さんの方へと向かっていってしまった。

「お二人もさすがです。あんなに距離があったのに的確に奴の足と腕を正確に撃ち抜くなんて……」

「……あのくらいなら全然普通です!風見さん!」

「あぁ。ハンデにもならん」

冷静に答える陽菜と降谷。
その堂々たる言葉に、風見は改めて二人の“異常さ”を思い知る。

「(あの距離……軽く20メートルはあったぞ……)」

任務は無事終了。倉庫の静けさが、ようやく本当の意味での終わりを告げる。

「ふーっ。これでやっと残業から解放されますね。風見さん」

「自分はまだまだいけます」
その割には目の下に凄いクマを作っている風見さんをみて、陽菜は全然説得力がないのでは?と苦笑いをする。

そこに降谷さんの声が響く。
「お疲れ様。皆、よく頑張ってくれた。今日は各自ゆっくり休んでくれ」

静かに、しかし確かに温かい声で労った降谷さんに、現場の隊員たちも一斉に礼を返す。

その中で、陽菜は思う。

(……この人は、1人ですべてを守ろうとしている)
(だからこそ、私が“守られるだけの存在”でいるわけにはいかない)

そんなことを考えていると、風見さんに話しかけられる。
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