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貴方と共に… 【DC:降谷零】

第1章 降谷零と彼女


午後11時15分。
東京湾岸の古びた倉庫。薄暗い広間に、公安警察の精鋭たちが静かに潜伏していた。

「こちらA班。配置完了いたしました」
「こちらB班、いつでもいけます」
無線が低く響く。

暗闇の中、降谷零のクールな声だけが際立つ。
「了解。全員、指示があるまで待機」

この作戦は、長年追い続けた麻薬密売組織を一網打尽にする大勝負。
表向きは捜査一課の捜査官として振る舞い、裏では公安として黒の組織の情報を掴む任務をしている陽菜も、その中央にいた。

倉庫内のコンクリートは冷え切り、背筋を押し返すような緊張が走る。
陽菜は無線を握りしめ、銃口を見据えながら待機している。

待機から10分。街灯の隙間を縫うように、黒いバンがゆっくりと倉庫前に停まる。
重い扉が開き、組織のメンバー数名が揃って荷物を下ろし始めた。

「これで全部か」
「はい、ボス。ご苦労だった。今回は大事なクライアントでね、失敗は許されない」

この言葉と同時に降谷さんからの指示が下る。

「いけ! 一人残らず取り押さえろ!!」

─「了解!!!」─

A班B班が同時に飛び出し、光の中で交錯する銃声と怒号。
陽菜も突入し、素早く組織の男たちを制圧する。

「銃刀法違反に公務執行妨害も追加ね」
「華守、油断するなよ」
「わかってます、降谷さん…はっ!」

銃弾が飛び交う陽菜の背後で、罵声とともにナイフを振りかざす男が襲いかかる。

「(まずいっ…間に合わない!)」

その刹那、横合いから伸びた腕に男が強烈に吹き飛ばされる。
視界に飛び込んできたのは…。

「華守っ!! 無事かっ!!」

「降谷さん…あ、ありがとうございます。お手を煩わせてしまい、申し訳ありません」

「お前が無事なら、それでいい」

静寂を切り裂くその声に、倉庫の闇が一瞬だけ揺れた。
背後から飛び出してきた黒幕…組織のボスが、逃走を図る。
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