第3章 プライベートアイ
その後なんとか事件が解決し、皆は直帰するというので、私は警察庁に戻ろうとしていた…その時…。
「あの、すみません」
不意に降谷さんこと安室さんから声をかけられてしまう。
振り向くと、真っ直ぐにこちらを見つめる降谷さんの瞳があった。
(どうしよう…無視する訳にもいかない…)
「えっと…」
戸惑う私をよそにさらに話を進めてくる。
「色々とお詳しいんですね。ぜひ、あなたのお名前をお聞かせいただけますか?」
「いえ、私はただの刑事なので名乗るほどではありません。この度はご協力頂きありがとうございました。では、失礼いたします」
足早に立ち去ろうとした瞬間、腕を捕まれる。
「僕は安室透と申します」
急に自己紹介を始める降谷さん。
一体何を考えているのかわけがわからないが、とりあえず自分も自己紹介をすることにした。
「わ、私は、警視庁捜査一課の華守陽菜と申します。よろしくお願いします…えっと、安室さん」
降谷さんは私に何をさせたいのだろうか。そしてさっきからコナンくんの視線が痛いほど突き刺さる。
下を恐る恐るみてみると、じーっと見つめてくるコナンくんの瞳。
「ねぇねぇ、陽菜さんと安室さんって知り合いなの?」
コナンくんに感ずかれると今後、色々動きにくくなるに違い無い。
「ううん。今日が初対面だよ?どうして?」
「なんかね、初めて会ったような感じじゃないなって思って!でも僕の勘違いだったみたい…ごめんなさぁい!」
「大丈夫だよ、コナンくん。……実は僕も彼女と、初めて会った気がしなくて。つい話しかけてしまったんだ」
「なぁんだ、そうだったんだ。僕と一緒だね!」
なんて言っているけど、コナンくんは明らかに警戒してる目だった。
そんな時、タイミングよく毛利探偵がコナンを呼んだ。
「おーい、コナン、帰るぞ〜っ」
呼ばれるとコナンくんは手を引かれ、蘭ちゃんと一緒に去っていった。
安室さんも仕事があると、パーティー会場から姿を消していった。
そして私も、残りの仕事を終わらせるため警察庁へ戻ってきた。