第19章 『誘惑×理性崩壊』土方歳三編*
次の瞬間――
彼の腕が、ぐっとわたしの腰を掴んだ。
「……''我慢してやってた''んだよ。今までずっとな」
「っ……土方、さん」
「今日のおまえは――あまりにも甘すぎる」
ぐっと引き寄せられた身体。
あっという間に押し倒されて、唇が重なる。
熱くて深いキス。舌の奥まで侵略されて、息もできない。
「……おまえが仕掛けたんだ。今さら止められると思うなよ」
「ちょっと待っ、う……んっ……!」
着物の隙間から土方さんの手が入る。
その指が、ぞくりとするほど鋭くて。
「……どうせ、''怒らせてみたかった''んだろ?
なら、その好奇心、全部責任取れ」
「やっ……そんな、つもりじゃ……っ」
「嘘つけ。……こんな色っぽい顔して挑発しておいて、''手出さないで''なんて、言わせねぇ」
わたしの脚を抱え上げて、そのまま一気に深く、熱く貫かれる。
「んぅっ……ああっ……!」
「やっぱり甘い声出すじゃねぇか。……さっきまでの生意気な顔、もうどこにもねぇな」
彼の動きは容赦なく、激しくて、深くて、
まるで「逃がさない」と言わんばかりに――
「土方さんっ、も、だめ……もうっ……!」
「だめじゃねぇ。俺のもんになるまで、何度でも突いてやる」
わたしの身体は完全に彼のものになって、
奥まで貫かれるたび、何度も絶頂に達して――
(わたし、土方さんを煽って……とんでもないこと、しちゃったかも……)
夜が明ける頃。
彼の腕の中で小さく震えるわたしに、
土方さんは乱れた髪を撫でながら低く囁いた。
「次は……''理性があるうちに''、止めてほしいなら、今のうちだぞ」
「……もう、止めてなんて言えません」
「ふ、……おまえ、ほんとに罪な女だな」
そう言って落とされたキスは、さっきまでの荒々しさとは違って、
優しくて、深くて――
でもやっぱり、どこか独占欲に満ちていた。
「この先、誰にも見せられねぇ身体にしてやる」
その言葉に、心までとろけて。
わたしはまた、彼に堕ちていく。
fin.