第17章 『嫉妬×独占欲』土方歳三編*
次の瞬間――
唇が噛むように奪われ、腰を掴まれ、着物が引き剥がされていく。
「やっ……待って、土方さん……っ」
「逃げるな。おまえが誰を好きか、誰に抱かれたいか……泣きながら俺の名前を叫ぶまで、離さねぇ」
畳の上で押さえつけられ、むき出しの身体を何度も揺らされた。
「ん……ぁっ……!」
「声、もっと出せ。……俺に甘える時だけでいい、そんな顔」
唇も、胸元も、敏感なところも――
どこもかしこも容赦なく責められて、気づけば、ぽろぽろと涙がこぼれていた。
「土方、さん……っ、もう、むり……っ」
「泣くな。……いや、泣いてろ。俺のせいで泣いてると思うと、ゾクゾクする」
理性も余裕も完全に崩れた彼は、欲望のままにわたしを貪り、深く、強く、何度も貫いてきた。
「おまえの全部……俺で塗りつぶす。他の誰にも、おまえのこんな顔、絶対見せねぇ」
――そして、長く激しい熱が一段落したあと。
涙まじりに彼を見上げると、土方さんは静かに息を吐いた。
「……悪ぃ。やりすぎた」
「……っ、ううん……」
「おまえが、俺だけのもんだって思うと、どうしようもなくなる。理性も、誇りも、全部ぶっ壊れて……」
彼はそっとわたしの濡れた頬に触れ、震えるようにキスを落とした。
「俺なんかに泣かされて、それでも離れねぇなんて……おまえ、ほんとにバカだな」
「それでもいい……土方さんが、好きだから」
「……くそ、可愛いな」
その夜――
激しく抱かれ、涙を流して、
それでも最後は、彼の優しさに包まれて。
壊れるほど愛されたわたしは、
土方歳三という男のすべてに、身も心も堕ちていった。
fin.