第12章 💚藤堂平助ルート
『初めての添い寝編』
「やった!来てくれて、すっげえ嬉しい!ももかちゃん!」
笑顔ではしゃぐ平助くんに連れられて入った部屋は、どこか秘密基地みたいで可愛らしい雰囲気だった。
彼が敷いた布団の上で、ふたりで横並びになっておしゃべりが止まらない。
「未来ってさ、ほんとにすごいんだね。電話ってなに?手紙じゃないの?」
「ふふ、いっぱい教えてあげるよ。……でも、今日は''過去の藤堂平助くん''と一緒に過ごすの、楽しみ」
「えっ……ほんと!?……やば、めっちゃ嬉しい……!」
頬を赤くして、布団の中で小さく跳ねる彼。
そんな無邪気な彼が、ふいにぐっと真剣な顔になった。
「ねえ、ももかちゃん」
「な、なに?」
「抱きしめても、いい?」
こくんと頷くと、平助くんはまるで宝物を抱えるように、そっと腕を回してくる。
「……ほかの誰にも、ももかちゃんのこと、譲りたくないよ」
(やっぱり、かわいくても、男の子なんだ……)
「ずっと、こうしてたい……」
わたしも、小さく頷いて、平助くんの胸の中でまどろみ始めた——