第45章 輝く舞台、愛される存在
夜風がひんやりと頬を撫でる。
轟はしばらく黙ったまま隣に立ち、やがて静かに口を開いた。
轟「…本当に、綺麗だった。ずっと、目が離せなかった」
その声音には熱も嫉妬もなく、ただ真っ直ぐな敬意と想いが滲んでいる。
轟「でも俺は、綺麗だからが好きなんじゃねぇ。それをさっき再確認した。選ばれなかったのはやっぱ悔しいけど、選んだ理由がらしくて、そこが好きなとこだなと思った」
静かに手を取られ、そっと親指で手の甲を撫でられる。
「っ…」
あたたかい。
轟「。いつか、選んで貰えるように…頑張るから。…見てて欲しい」
「…うん。もちろん。ずっとずっと、見てるよ。応援してる」
轟はふっと笑って、「ありがとう」と柔らかく返した。
そして寮に戻っていく。
入れ替わるようにして、爆豪が姿を現す。
爆「」
なぜだろう。
名前を呼ばれただけで、胸が跳ねた気がした。
「勝己」
爆「俺は、が好きだ」
息が止まる。
爆「だから、の1番になりてぇ」
真っ直ぐすぎる想いに胸がぎゅっと握りつぶされたみたいに苦しくなる。
爆「…俺が好きなは、人を見た目で判断したりしねぇ。ぜってー中身を見てくれる。だからこその…結果だったと思っとる。けどな」
こちらへ一歩、近づく。
爆「やっぱ1番がいい。…今は、無理かもしんねぇけど。絶対、なってやるから。だから、覚悟しとけ」
「っ………勝己…」
爆豪は、その一言だけで何かを悟ったように、ふわっと抱きしめてくる。
強いのに、優しい抱きしめ方。
「だ、めだよ…勝己……」
爆「わーっとる」
そのまますぐに離れる。
けれど、視線だけはまったく逸らさない。
爆「好きだ、」
血液が沸騰しそうなほど。
胸が潰れそうなほど。
嬉しかった。
熱が胸の奥をぐらぐら揺らす。
でも、
「…っ、ありがとう」
誤魔化して笑うことしかできなかった。